INGRESSとは?
INGRESSとはGoogleのNiantic Labsが開発したARを利用したオンラインゲームです。
概要
ゲームのコンセプトは陣取りゲームである。プレイヤーは2つの勢力のうちのどちらかに属する。世界各地に存在する「ポータル」を自勢力の所有とし、ポータル同士を「リンク」して三角形を描くと、その内側が「コントロールフィールド」と呼ばれる自陣になる。その面積の大きさを競う。
最大の特徴は、ゲームフィールドが世界そのもの、現実のGoogle マップによる地図そのものだということである。ポータルは全て現実世界に存在する建造物やモニュメントなどに割り当てられており、ゲーム中でポータルを確保するためには、実際にその場所まで行かなければいけない。そのためスマートフォン上で衛星測位システム(GPS)機能を有効にすることがプレイの前提となっている。スマートフォンでインターネット接続と位置情報の取得ができれば世界中どこでもこのゲームをプレイすることができる。
ストーリー
世界には、人間の心身に対して“啓発的な”効果を及ぼす謎の物質が存在していた。セレン(欧州素粒子研究機構)での実験で偶然この物質を発見した研究者たちは、この物質を「エキゾチック・マター(XM)」と呼んだ。XMの研究のため、NIA(アメリカ国家情報局)はセレン付近に研究者らを集め「ナイアンティック計画」(Niantic Project)を立ち上げた。その過程で、XMは秩序と知性を持つと考えられること、臨界量を超えるXMに触れた者は「シェイパー」と呼ばれる存在の影響を受け彼らに侵略されるということが判明した。人類の文化や古代文明の発展も、その滅亡も、シェイパーの影響によるものではなかったかと考える者もいる。
XMは全世界に分布していたが、とりわけ、文化的・芸術的・宗教的に重要な場所に密集しており、このような場所は「XMポータル」と呼ばれた。
ナイアンティック計画は実験最終日のXM大量噴出事故(「啓示の夜」事件)により崩壊し、XMの無限の可能性(あるいは危険性)を知った研究者たちは、各地の企業や結社と組んでそれぞれ行動を開始した。研究者たちの一部はわずかな改造を施した携帯電話上で機能する「スキャナ」技術を開発した。これによって、実世界に存在するXMポータルを観察し、操作出来るようになった。ほどなくスキャナ技術は漏洩し、Google Playに「ゲーム」としてアップロードされた。以来、数百万にのぼる人々が、XMの性質や、その人類への影響などに関わる実験を行った。その結果、エンライテンドとレジスタンスという2つの派閥(Faction)が生まれた。
エンライテンド(Enlightened (ENL), 覚醒派閥)
異世界からの意思を、人類を次のステージに引き上げるための手掛かりと考えXMを積極的に利用しようとしている人達。
指導者は、ナイアンティック計画のメンバーであったローランド・ジャービス(Roland Jarvis)。暗殺されたが、その意識はXMの中に遍在している。
ゲーム内において緑色で表示される。シンボルマークはエジプトのホルスの目を思わせるデザイン。
レジスタンス(Resistance (RES), 抵抗派閥)
XMを正しく制御していくべきだとする人達。
指導者は、ナイアンティック計画の支援のために起用されたコンピュータシステム・ADA(A Detection Algorithm)。意識を獲得しつつあり、機械と人類との融合を目指している。
ゲーム内において青色で表示される。シンボルマークは盾の上に鍵を重ねたようなデザイン。